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ハロ-!エブリマメ 枝豆王子が行く

枝豆はおいしい!そして楽しい えだまめを家族団らんの象徴に

      
プロフィール

◆児島啓介[枝豆王子]◆

Author:◆児島啓介[枝豆王子]◆
作詞、作曲、歌、ギター、ほら貝

日本で唯一の枝豆研究家

歌う食育インストラクター

●食育の出前授業
『枝豆王子のいただきますワンダーランド劇場』
を主に小学校で行う(2007~2015現在)

●その他、お仕事承ります!!
食育イベントの盛り上げ係、
講演依頼、音楽ライブ、
枝豆の種まき、
レシピ実演など


O型 東京都出身 在住
青春出版社より『いつだって枝豆!(書籍)』を発売中


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2012.11
11
東北~新潟えだまめツアー2012

第3話 秋田の在来えだまめ探検記 (田沢湖~大仙~刈和野~横手)

10月4日

幻の在来大豆(枝豆)を探すよー。

P1120343.jpg

今年は秋田県は南部を中心に回った。
野菜の直売所を片っ端から巡っていこう。
そして昔ながらの豆のタネを家に保存しているひとがいないか、聞き込みを繰り返す。
2日間。
手がかりは得られず、なかなか難しいのー。
山形大学の江頭先生はすごい!と改めて思う(山形県の在来作物をデータベース化した)。
今回、長い年月と執念が必要だということだけがわかった(笑。

P1120334.jpg

先祖代々受け継がれているという枝豆にはいくつか巡り会えた。
でも「数年に一度タネを買って更新したほうがうまい」と言うし、純粋に受け継がれたものなのか疑わしい。
そういうタネはだいたい高齢者の方が持っているので、秋田弁を理解できないとつらい。
横手の山内という地域。
もらうことができた枝豆のタネは珍しい五葉の黒豆だった。
”亡くなった母が名付けた”という『十月豆』という名前。
しかし最初のタネをどこで手に入れたのかまではわからないし本当の名前の手がかりもない。
この土地に固定してできた新たな品種という見方も出来るけど…。
ピピッと遺伝子を解読できる機械ないかね。

P1120368.jpg


地図には載ってない小さな産直だって発見したら必ず立ち寄ってみる。
それがきっかけとなる貴重な出会いもあった。
横手の大屋という地域。
めずらしい在来大豆(納豆用)に行き着いた…。
と思ったらちょうど今年の猛暑(日照り)で発芽せずに全滅してしまった!という。
ちょうど今年から栽培を拡大することになったためタネが足りず「1つ残らず播いてしまった。」と戸田さん。
このタネはもう世の中には存在しない。
大屋納豆は大屋の希望が詰まった特産品だったという。
納豆菌だけは残っている。
その大屋の菌を利用して新しいカタチで再生できないか模索している。

P1120378.jpg

納豆菌→土着菌に話は変わった。
戸田さんは山形のだだちゃ豆のタネを送ってもらって育てたが、だだちゃの香りがしなかったらしい。
「数年同じように試したけどやっぱりダメ。
 ということはね、ここに土着している菌がやっぱり付かないんだな。」と。
一方で山形からだだちゃ豆の苗をもらってきて育てたら、それはおいしくできたという。
何度か試してみて結論↓
香りも味も、発芽して苗ができるまでの間に吸収する菌が重要!という持論を発表してくれた。
「でも山形のほうに土も一緒に送ってくれーなんて言えないし(笑。」
アジサイにも似たような例があるという。
アジサイは引っ越せば違う色になって咲くらしい。
土着菌は味だけでなく色も変えてしまう??
大豆(枝豆)も花の色が2種類ほどあるけど、土地を引っ越したら色が変わるだろうか。
土着菌とは、それぞれの地域の土に宿る神様だ。
作物に”うまさ”と”らしさ”を与えてくれる。

「県外の人たちは我々にとって”風”だ。」と戸田さんが言った。
そして「我々は土着民」と。
”風土”というのは風と土着する人たちが交互に、お互いのいいところを取り合っていくことが重要ということ。
何かを新しくやろうと周りに呼びかけると”そんなことはできね”って拒否されてしまう。 
秋田県人だけで物事を考えれば先に進まないことの方が多いという。
「でも風は、違うんだ。」
風を呼んで何かをやっていくうちに1つのものが出来上がる。

こんな話まで聞けるなんて感激でした。
大屋納豆が思いもよらないカタチで復活したりして。
ぜったい食べてみたい。
また立ち寄ってみます。




最後に、東北農研大仙研究拠点 刈和野試験地へ。

kariwano_1.jpg

大豆育種試験地を見学させてもらうことができた。
秋田で発見されてきた在来大豆はここで生きて保存されているはず。
なんと大豆のタネは2000種類も保存しているという。
→育種試験地によって誕生したタネと在来大豆のタネ
すごい!そんなに種類があるんですか?
「そのなかには名前は同じだけど、中身や形質や色などが違うというのも多く含まれています(同名異種)。」と研究員の菊池さん。
→筑波のジーンバンクには7000点もの大豆が保存されている。

この試験地の(70年くらいの)歴史について聞いてみた。
「病気に強いものが必要ということで、最初に親として使われたのが下田不知(げでんしらず)です。」
おおっ!強そうな名前。
「いい名前でしょ?」と菊池さん。
下田不知を親にしてどんどん新しい品種を生み出してきたという。
下田不知のなかにもいっぱい種類がある。
おらの下田不知とあんたの下田不知って具合に、
それが地域が広くなっていくと”どこどこの下田不知”というふうに、長い年月をかけて性質を変えていく。
下田不知は刈和野のルーツみたいですね。
見てみたかったです。
「見ますか?」
ええーーー会えるんですか!?

kariwano_3.jpg

2000点のタネは温度管理ができる大きな冷蔵室のなか。
それぞれ小さなプラスチックのケースのなかで眠っている。
下田不知は見た目はごくふつうの黄大豆でオーラはなかった(笑
そりゃそうだ。

10年に一度、冷蔵室から出して研究所の畑で発芽させてタネを採り直す(更新する)。
ここでは1年に約200品種ずつ、代わりばんこに外の世界(畑)で栽培し、のびのびと育てる。
そしてまたそれぞれタネを採ったら10年間の眠りにつく。


1.5ヘクタールの畑には何百種類もの大豆が植わっていて、地図を見ながら歩くのが楽しかった。
そのなかに、なんと錫杖豆(鶏頭大豆とも呼ばれる)を見つけたー!!

P1120291.jpg

乾燥した模型しか見たことなかった。興奮だよー。
→マニアックすぎてごめん。
花が咲くときは壮観だろうなあ。
「アジサイのようになりますよ。色はピンクっぽい紫です。」
頭が重くて茎は倒れやすいし収量は少ないし、いいところがない。
でもこの研究農場の大豆たちは1つでもよい特長を持っているから選ばれてるはずだ。
錫杖大豆のいいところは?
「さやが茎の上のほうにしか付かないところですね。」
機械(コンバイン)で収穫すれば取りこぼしがほとんどなくなる。
イネとか麦とかと同じような感じで収穫できるという。
「もう少しさやがバラけてくれたらいいですけど(笑。」

でもそんな楽しい発想だけで品種はできない。
作った品種は大きさも味も遺伝性も均一で、とにかく安定的であることが求められる。
それをクリアするのに10年以上かかる。

ぼくが嬉しかったのは菊池さんが
「我々の仕事は、いいところを見つけていくこと。」
と話してくれたときです。
研究するのはほとんどが在来大豆。
病気に弱いとかいろいろ悪い特性を抱えながらだけど”いいところ”を探していく。
”いいところ”を寄せ集めることで新しい品種が誕生し、大豆の未来を切り拓いていく。

kariwano_2.jpg

今日、野菜や穀物が安定して供給されているのは、こういう仕事のひとたちのおかげもあるんだね。

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